Habano Festival X アーカイブス
世界75の国から1,500人の関係者が2008年2月25日月曜日から始まったHabano Festival Xに集まりました。
今年で10回目を迎える恒例のフェスティバルでは、Hoyo de MonterreyのEpicure EspecialとH. Upmannの…
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ハバナ・シガー、時と香りを慈しむ
~葉巻にまつわる文化とその歴史~
欧米の長い歴史の中から見ても葉巻は、ちょっと高価な嗜好品であり、
「ステータスシンボル」としてのアイテムというイメージが強かった。
そもそも葉巻の原料になる「葉タバコ」が、スペインや英国などの植民地で生産され
それを欧州に運んできた当時から高価な輸入品であったからである。
16世紀ヨーロッパで列強の国のひとつだったスペインがカリブ海最大の島・キューバを支配し、
葉巻を本国に持ち帰ることから始まるその歴史。
たばこの葉をそのまま筒状に巻いた葉巻の文化は、まずスペインに定着し、
1717年には王立葉巻工場がセビリャの地に創設され、
1806年から1812年にかけてスペインに侵攻したナポレオン軍の兵士たちが、
フランスに帰国するときに葉巻を持ち帰ったことが欧州全土への普及の始まりといわれている。
当時、タバコは「薬草」としても広まり、
フランス王室カトリーヌ・メディチが嗅ぎたばこを頭痛薬として使ったことなどから、
王侯貴族の間に流行したという逸話が伝わっている。
また、貿易などで富を得た豪商や貴族達の間で「富と権力の象徴」として次第に広まり、
たばこは「薬用」から「嗜好品」としての地位を築いてゆく。
英国では、17世紀末から流行した「コーヒーハウス」において、上流階級が高価な輸入品だった紅茶、
コーヒー、チョコレートを飲み、たばこを燻らせては議論や情報交換に花を咲かせていた。
このような社交場で交わされる活発な談義にも葉巻はついてまわり、学者や文化人も加わり、
文化が創造されていったとも言われている。
近代文学や芸術、当時の政府や政党が生まれたのも、紫煙が大きな役割を果たしたともいえよう。
その後、葉巻は19世紀を通じて欧州における立派な紳士であることを示すステータス・
シンボルとして確立されてゆく。
ディナーの後、紳士のみで楽しむ葉巻喫煙の文化(アフター・ディナー・シガー)の習慣ができ、
高級ホテルや紳士のクラブに葉巻喫煙専用の喫煙室が設けられたり、
列車の客車に葉巻喫煙用の車両が取りつけられ「ラウンジ」と呼ばれるようになるのもこの頃。
葉巻の最大の魅力は、その上質のたばこ葉が持つ芳醇な香りや味わいにあり、
その強すぎる香りが服に付くのを避けるために、葉巻を喫煙する時には「スモーキング・ジャケット」
と呼ばれる特別の上着を着用することも当時、流行ります。
ちなみに、今日、公の場で着用されるタキシードは、
このスモーキング・ジャケットが形を変えたものともいわれている。
このように葉巻は、その芳醇な香りを心ゆくまで楽しむ紳士の嗜みとして啓蒙され、
それとともに喫煙に際しての厳格なマナーも確立されてゆく。厳しいマナーが守れてこそ初めて、
葉巻を喫煙するに相応しい紳士と見なされていたのである。
また、フランスの王侯貴族の間で流行った「嗅ぎたばこ」が廃れ、19世紀には、「葉巻」が英国、スペインからフランスをはじめヨーロッパ全土に広まるようになる。
英国では次第に「コーヒーハウス」が廃れ、同じ身分、同じ階層同士が集まる「クラブ」(社交クラブ)というものに変わってゆく。
「ジェントルマン」と呼ばれる階級層では、食後に紳士達と婦人達が別室にわかれ、
婦人達はティー(茶)でゴシップ話に花を咲かせ、紳士たちは酒とたばこ(葉巻やパイプ)
で政治・経済談議に花を咲かせ他後言われている。
たばこ(葉巻やパイプたばこ)が、チョコレート、コーヒー、茶、そして
お酒
という嗜好品と共に、" 今の科学の発展や文学・芸術といった数々の文化を育む背景にあったということがうかがえる。
葉巻はこのようにヨーロッパの文化の中心としての役割を果たしながら、
「葉巻」という嗜好品が今の世に与えた影響は、世界中の「衣食住」の文化の中にうかがうことができよう。
ちょっと気どったフランス料理を楽しんだ後の「4C」、すなわち、コーヒー、チョコレート、
コニャック
そしてシガーに、「文化の香り」を垣間見ることができるのは、
「ホンモノ」だけを知った「おとなの証」かもしれません。
この4Cは、「ダイヤモンド」の価値を表す「4C」にも引っかけて紹介されると、
さらなる甘美なひとときを演出することができます。
更新日:2008/02/05
文/写真:Carlos Kawashima
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