「最高の普通」と本格紳士革靴の復権
かつての紳士は高貴な育ちと人格、礼節を重んじながらも控えめで「文武両道」を真情とし力強さを秘めた男性を意味していたように思います。
しかし現代では常識を認識し身の丈に合った「最高の普通」とも言うべき知的で行動力をもった人物像ではないかと推察されます。
間違っても「見栄」「伊達」「女性にもてたい」に代表される現代のメトロセクシャルとは根本的に違うのではないでしょうか。
さて現代紳士にとって昨今の都市化や情報ハイテク化はモノの使用目的を変化させ、モノ自体の作りの省略化等をもたらしました。
かつて風情ある紳士の小道具のハット(山高帽)やステッキのような実用嗜好品は価値を見出せずに、美しく装う姿をほぼ消しているのが現実。
そんな中で紳士の履くべき革靴にもその影響は及び、コンフォート靴(履き心地の快適さを追求した靴)やハイテク化した靴(使用目的に応じて最新技術で作られた靴)が世の中の大半をしめるようになったのです。
しかし21世紀を向かえて、忘れ去られそうだった本格紳士革靴が静かな人気となってきました。
その背景には革靴のモノ自体の魅力を紹介した各種メディアの影響、単純なブランド・ブーム、
あるいはハイテク情報端末(インターネット)による一部の虐げられた靴好きの男性達の努力にもよるもですが、
いずれにしても本物の革靴が復権している事は喜ばしい限りであります。
更新日:2008/02/04
文/写真:井伊 正紀